女性や高齢者の再就職を重点的に支援

-お話を聞いていると、弱い立場の人を救おうとする気概を感じますね。

支援が必要な方に支援を届けることが、基本的な考えですね。

-そのような「千葉県ジョブサポートセンター」を利用出来る方は、千葉県在住で県内の企業に就職される方限定でしょうか。

ご利用される方のほとんどが千葉県在住で、ご紹介する求人情報も、ほぼ千葉県内の求人なので、就職先の多くが県内の企業となっていますが、ご利用者の所在地は特に限定はしていません。都内や他県にお住いの方でも、ご利用いただけます。

-この事業を始められてから現在に至るまで、どのような成果がありましたか。また、今後の運営に向けて課題はあるでしょうか。

これまでに延べ10万人を超える方々にご利用いただきまして、その方々の再就職を支援するとともに、中小企業の人材確保にも貢献してきました。

今後の課題は、働き方のニーズが多様化しているので、一人一人に寄り添った効果的な就職支援を行うことです。

例えば、自宅でパソコンを使った業務を希望される方とか、企業側からは、業務の一部を切り出して外注したいとか、様々なニーズに対応していくことですね。

-成果としては、目標は達成できたのでしょうか。

ご利用者の数など当初の目標は達成しました。事業の拡大もありますので、ご利用される方の数や就職決定者数は上昇傾向が続いており、毎年、目標は達成できています。

-利用される方々の男女比と年齢の構成を教えてください。

男女比は、男性が4、女性が6、4対6で女性の方が多いですね。実数で申し上げますと、昨年度の新規ご利用者の数は、男性が837人、女性が1,352人になります。39歳以下の方が全体の約25%。中高年、40歳以上の方を中高年と呼んでいますが、40歳以上の方が全体の69%で、最も多い層は50代で、全体の26%が50代のご利用者になります。

-50代の方が多いのは、定年を意識されている方が多いのでしょうか。

おそらく、そうだと思います。あと、60代、70代の方もいらっしゃいます。

75歳前後の方もいらっしゃいますが、とても前向きな気持ちをお持ちの方が多いです。

オフィス受付

-利用者の何割ぐらいの方が就職できるのでしょうか。

毎日毎日、新規登録がございますが、1年間の新規ご利用者の数に対して、約3割の方の就職が決まっていますね。

-就職された方々から「千葉県ジョブサポートセンター」に対して、どのような意見、感想がありましたか。

就職された皆様からは「ひとりでは気付かなかった部分を気づかせてくれた」「前向きに仕事を探すきっかけになった」など、感謝の言葉が多数寄せられています。このようなお言葉は、ご利用者に寄り添いながら、日々アドバイスを行っている相談員の励みになっています。

-「千葉県ジョブサポートセンター」ご利用者を採用された企業からは、どのような意見、感想がありましたか。

企業様からは「無料の紹介なので、求人掲載料や広告料が、かからないから助かった」「効果的な求人票の書き方のアドバイスをしてもらって感謝しています」「1年間、ひとりの応募もなかった職種に、求人登録後1ヶ月で採用が決まった」といったお言葉をいただきまして、求人開拓員の励みになっています。

左:小川直哉さん 中:西村真之さん 右:太田雅浩さん

-何か、強く伝えたいことはありますか。

先ほど、ご説明させていただいた「シニアワーカー活躍促進事業」の「シニアの掘り起こし」ついてお話させてください。「シニアの掘り起こし」とは、働いていないシニアの方に、もう一度働いてもらう取り組みです。

-定年退職後、休んでいるシニアに、もう一度働いてもらうことでしょうか。

そうです。もう一度働いてもらうための広報やセカンドキャリアを考えてもらうためのセミナーを、力をいれて実施しています。もう一度働くシニアと雇う側、双方の意識啓発が必要になると思いますし、その啓発と両者のマッチングを行うことになります。「シニアの掘り起こし」は、とても大事なことだと思っています。

昨年から取り組みを始めて、予想よりも多くの方に登録していただいて、反響はありましたが、まだまだ活躍できるシニアの方がいらっしゃるので、今後も力を入れてやっていきたいと思っています。

<編集後記>
最後に話された「シニアの掘り起こし」が印象に残りました。一旦、休んだシニアの重い腰を、再び上げさせるのは、とても大変な事業だと思います。でもそれだけ、やりがいもあるのでしょう。静かな口調で話されていましたが、熱い想いを感じました。そして、シニアには、まだまだ需要があることを知って、少しだけ嬉しくなりました。 取材/撮影:松本和久

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