シニアのための履歴書(2)

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新シニアの履歴書

伝えたいのは、昔の学歴よりも現在の能力

前回の記事では一般的な履歴書は「学歴・職歴」のスペースが一番大きく、逆にその人の能力や人柄を伝えるためのスペースは不足していることを取り上げました。採用する企業からすれば、シニアの数十年前の最終学歴よりも「いま、何ができるのか?」のほうが大切です。

そこで、今回シニアライフデザイン協会では企業側が欲しいと思う情報を考慮しながら、髙平ゆかり先生監修による「新シニアの履歴書」を制作してみました。

構成のポイントは……

  • 書類は1枚仕立てで、要点をまとめた簡易なものであること
  • 過去の職業経験を羅列するのではなく、現在価値(現在発揮できる職業能力と応募する求人職種へのポテンシャル)と本人の当該職務に向けた思いを訴求する内容であること
  • 個人情報保護や労基法関連の法規に抵触しない仕様であること

新シニアの履歴書サンプル(髙平ゆかり先生監修)

サンプルのダウンロードは以下のアイコンから

新シニアの履歴書 書き方のポイント

  • 証明写真
    名前と証明写真は履歴書で最初に見る部分です。明るい笑顔で、誠実さをアピールしましょう。
    写真館等で撮影してもらうことをお勧めします

  • 応募動機
    応募先の会社について調べてみて、現在どのような課題がありそうかを、さまざまな観点から仮説を立ててみます。
    その課題に対して、自分の経験や知見、人脈がどのように役立つかを、経験や実績を踏まえながら、できるだけ具体的に書き込みます。

  • PCスキル
    ホワイトカラー職で働きたい場合、PCスキルは必須項目のひとつです。ワードやエクセル、パワーポイントなどのオフィス系ソフトに加え、ZOOMなどのコミュニケーションツールも使えるようにしておきましょう。
  • 職務経歴
    直近の職歴を中心に記入します。経験を披瀝するのではなく、これまでの経歴の中から「何ができそうか?」がイメージできるように記載していきます。

  • 健康状態
    シニアの健康状態は、採用企業にとって最も気になる部分です。既往歴があったとしても定期的に健康診断をうけケアしていること、対策として運動をしていることなどで安心感を伝えましょう。
  • 推薦状、紹介状の有無
    履歴書や経歴書では人柄などは伝わりきりません。前職からの推薦、紹介は能力だけでなく人柄も裏付けるものになりますので、採用側企業にとっては大きな判断材料となります。

サンプルのダウンロードは以下のアイコンから

新シニアの履歴書 まとめ

シニア層の就活は、現役世代の就職、転職活動とは異なる点が少なくありません。特に再雇用制度満了の65歳以降は、労働市場における応募可能求人も限定されます。シニア求職者には必然的に新たな働き方、職種選択において現実に向き合う気持ちの切り替えが求められます。

いっぽう、採用企業側は労働人口の減少に伴う人材不足を補う手段として、多様な人材調達にシフトせざるを得ない状況が続いています。求職側、採用側どちらにとってもかかる事態を時代の要請と受止め前へ進むことが期待されます。

シニアの皆さんには長年にわたる経験があります。それは裏返せば「企業側の立場」も理解しやすいということ。採用側の立場に立って、相手が欲しいと思っている情報を伝えてあげることができれば「書類選考の壁」を越えることもできるのではないでしょうか。整ったフォーマットとレイアウトもプロフェッショナルな印象を与えるために欠かせません。シニアならではのアピールポイントを上手に盛り込みながら、成功への一歩を踏み出しましょう。

編集後記:証明写真も重要です!

文字で何が書かれているかは当然に重要ですが、相手に自身の印象を資格で伝える「証明写真」も重要なポイントです。今回は、長年「奇跡の一枚®」というサービスを手がける株式会社オプシスさんに高齢者のイメージアップということにご協力をいただきました。

加齢に伴って表情筋が衰え口角が下がり気味になり、相手に「不機嫌」に見えてしまうこともあります。そのまま撮影した証明写真は当然ながら暗い印象に。組織内で働くには周囲との「コミュニケーション」が前提になるため、履歴書の第一印象が暗く、不機嫌に見えるのはマイナスポイントです。

メイクアップ&フォトスタジオ「オプシス」大丸東京店の店長であり、メイクアップやヘアメイクも手がける吉田さんにイメージアップのポイントをうかがいました。

吉田さん「シニアの場合、口角が下がり気味なのでメイクでも口元は気をつけるようにしています。あと同じくらい大切なのは眉ですね。細くて吊り上がった眉だと怖く見えますし、垂れ下がりすぎるとナヨナヨした感じに見えますから、お顔の印象の中でも眉は大きなポイントになります。 もう一点、肌の色もポイントのひとつです。健康的に見えるように血色をよく、派手にならないようにメイクをします。男性のお客様でも基本的にはメイクします」

創業26周年を迎えるメイクアップ&フォトスタジオ「オプシス」さん。日本におけるメイク&フォトスタジオの先駆者として、長年培ったオプシス独自のメイクと撮影のノウハウで、女性なら誰しも持つ「変身願望」「きれいに撮られたい願望」を叶える「奇跡の1枚®」を生み出すメイク&フォトスタジオです。撮影メニューは変身写真からプロフィール写真、還暦のお祝いや遺影用の記念写真までラインアップ。書類選考通過に向けて、履歴書の内容を引き立てる証明写真にトライしてみてはいかがでしょうか。

オプシス」さんのHPはコチラ

関連記事:シニアの履歴書を成功させるコツ(1)

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