マイクロソフト オフィス スペシャリスト

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資格のすゝめ(8)MOSとは

マイクロソフト オフィス スペシャリスト(以下、MOS資格)とは、Word、Excel、PowerPointといったMicrosoft Office製品の利用スキルを証明する国際資格です。企業での社員研修や、教育機関での就職支援の一環としても活用されています。また、年齢を問わず誰でも挑戦できる資格として、幅広い年代の方が取得しています。

パソコンを使用する業務であれば、少なくともWord、Excelが使えることは当たり前の現在。求人情報を見る機会がある方は「Word、Excel必須」の記載を目にすることも多いのではないでしょうか。

しかし、この記載だけでは、どのレベルまでの操作スキルが必要なのかわかりにくく、採用側が求めているパソコンスキルと、自分が習得しているパソコンスキルが一致しているのだろうかと悩む方も多いかもしれません。

そこで今回は、Microsoft Office製品のパソコンスキルを客観的に証明できるようになる「MOS資格」についてご紹介します。

試験の内容

MOS資格試験は、Word、Excel、PowerPoint、Access、Outlookの各アプリケーション、Officeバージョンごとに分かれています。そのうちWordとExcelは、一般レベルと上級レベル(エキスパート)の2種類の科目があります。一般レベルは「基本的な機能や操作方法」、上級レベル(エキスパート)は「より高度なスキル習得」の証明ができる試験内容です。

一般レベルに合格していなくても上級レベル(エキスパート)の受験はできますが、出題範囲は一般レベルと上級レベル(エキスパート)で重複していません。そのため、上級レベル(エキスパート)を学習しただけでは、基本的な機能や操作方法を習得できない可能性があります。

各アプリケーションの基本的な機能や操作方法を体系的に習得するには、一般レベルから学習を始めるのが効果的です。

各アプリケーション、Officeバージョンによって、受験の際に求められる操作レベルは異なります。

一例として、Word 2019一般レベルでは、Wordの主な機能を使い、文字や段落の書式設定、表の作成・編集、変更履歴の管理などの基本的な操作ができる必要があります。

Word 2019 上級レベル(エキスパート)では、Wordの高度な機能を使い、文書管理や編集の制限、スタイルの管理やカスタマイズ、フィールド、フォームコントロールの管理、索引や図表目次の作成・管理など、様々な機能を使いこなせる操作レベルが必要です。

Excel 2019一般レベルでは、Excelの主な機能を使い、セルやセル範囲への書式設定、数式の作成、テーブル機能、グラフの作成・編集などの基本的な操作の習得が必要です。

Excel 2019上級レベル(エキスパート)では、Excelの高度な機能を使い、「ピボットテーブルの作成」や「グラフに近似曲線」を追加する。また、「関数」ではデータを検索するVLOOKUPや、AND・OR・NOT関数を使って論理演算を行うなど、様々なデータ処理ができる必要があります。

MOS資格試験の合格率は正式には非公開ですが、難易度は比較的易しいといわれています。Microsoft Office製品は、誰でも使いやすいアプリケーションとして多くの方が使用していて、実際に操作しながら学習すれば多くの方に合格のチャンスがある資格です。

資格のバージョンアップ・更新制度はないため、Microsoft Office新バージョンの資格を取得したい場合は、その新バージョンでの受験が必要です。

受験方法

MOS資格の受験方法は「全国一斉試験」と「随時試験」の2種類です。どちらの方法で受験しても、受験料・試験内容・合格認定証は同じです。

「全国一斉試験」はオンラインで申し込みができます。毎月1~2回、日曜日に実施され、試験会場や試験時刻を指定することはできません。試験会場と試験時刻は、申し込み時に選択した地域から選定され、後日メールで送信される受験票で案内されます。

「随時試験」は、全国約1,500カ所の試験会場で実施され、希望する最寄りの試験会場へ直接申し込みます。試験実施日や申し込み方法は、試験会場ごとに異なります。

希望する試験会場で受験したい場合には、各会場主催で行われる随時試験がよいでしょう。

試験は、実際のアプリケーションソフトをパソコン上で操作する実技試験の形で行われます。当日は、いつもとは違う環境でパソコンを操作しなくてはならず、また、制限時間も気になって緊張してしまうかもしれません。

しかし、出題範囲の操作をしっかりマスターしていれば、難しい問題ではありませんので、落ち着いて解答すれば合格する可能性が高い試験だといえます。

資格取得に向けての学習方法

MOS資格試験の学習方法は、対策教材を購入したり、通信講座を利用したりして自宅で学習する方法、パソコンスクールに通い対策講座を受講するなどの方法があります。

自宅で学習するメリットは「学習にかかる費用が抑えられる」、「パソコンスクールの通学にかかる時間を学習に充てられる」ことなどです。自分で計画的に学習できる方は、マイペースで進められる自宅学習がよいかもしれません。

パソコンスクールの講座を受講するメリットは「わからないことはその場で講師に質問できる」、「同じ目標を持つ仲間がいることでモチベーションが維持できる」などが考えられます。自分一人では、つい挫折してしまいがちな方は、パソコンスクールに通うと周りの方からよい刺激を受けることができます。

どちらの学習方法が自分に向いているかによって、選択するとよいでしょう。

資格取得のメリット

Word、Excel、PowerPointなどを使えると一言でいっても、どのレベルまで使えるのかは人によって違います。MOS資格試験は、必要な操作内容が出題範囲に明確に決まっているので、資格取得によりパソコンスキルを客観的に証明できるようになります。

就職や転職の際には、パソコンスキルの証明として履歴書に記入できて、よいアピール材料です。企業によっては、国家資格よりは少額ですが資格手当が支給される場合もあります。

Word、Excel、PowerPointなどをよく使っている方は、慣れて決まった操作しかしていないということもありがちです。また、もっと効率的に作業できないかと考えている方もいるのではないでしょうか。

MOS資格試験の出題範囲を体系的に学ぶことで、Word、Excel、PowerPointなどの様々な機能を知り、自分の業務効率化につなげられることもMOS資格取得のメリットの一つです。

まとめ

MOSは、就職・転職時のスキルアピールにおすすめの資格です。試験回数も多いので、計画的に学習時間を取りスキルを定着させてから自分のタイミングで受験できます。資格試験の中では取り組みやすい資格といえます。また、毎日の業務ですぐに役立つ技術としても生かせるのが、この資格の特長です。

自分のパソコンスキルを証明したい方は、MOS資格の取得を検討してみてはいかがでしょうか。

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