新型栄養失調にご用心!

シニアの栄養管理 第3回

シニア世代だからこそ、趣味の時間や友人と過ごす時間を設けて、イキイキとした毎日を過ごしたいものです。しかし「最近何となく調子が悪い」「気力がわかない」など不具合を感じていれば、新型栄養失調の可能性があります。「飽食の時代なのに栄養失調?」とピンとこないと思いますので、今回は新型栄養失調とは何か解説し、リスクや予防方法についてご紹介します。

目次

新型栄養失調とは?

新型栄養失調とは、エネルギーや脂質などは足りているのに、たんぱく質やビタミン類など特定の栄養が不足している状態をいいます。一般的に栄養失調とは戦後の食糧難の時代や、経済的な貧困によりやせ細った状態を思い浮かべるのではないでしょうか。新型栄養失調は食事が摂れている状態なので、やせ細るなど見た目が変化することはあまりなく、自分や周りも気付きにくいのです。

また、食べ物の選択肢が無数にある飽食の時代だからこそ、新型栄養失調になりやすいと言われています。例えばこちらのケースでは何が足りないか考えてみましょう。

朝:コンビニの菓子パン

昼:ごはん・サバの味噌煮缶

夜:ごはん・野菜の煮物・惣菜の天ぷら

炭水化物は3食でしっかり摂れていますが、たんぱく質を多く摂れるメニューが昼のサバの味噌煮缶しかありません。野菜も夜だけなので、ビタミンやミネラルも不足していると予想されます。

新型栄養失調で懸念されるのが、たんぱく質やミネラル不足です。たんぱく質が不足すると体を作る材料が供給されず、筋肉が減ったり免疫機能が落ちたりします。ミネラルが不足すると、貧血や骨粗しょう症、味覚障害などさまざまな健康障害を引き起こす原因になるのです。

シニア世代が抱える新型栄養失調のリスク

シニア世代は特に新型栄養失調のリスクが高い世代と言われており、加齢が原因で体力や気力が低下してくるのが原因です。簡単な食事で済ませたり、食欲がわかず欠食したりすることが増えてくると、たんぱく質やミネラルが不足するだけでなく、カロリー不足になることもあります。

このような食生活が続くと、サルコペニア(筋肉量が減って筋力が低下する事態)につながりかねません。サルコペニアになるとますます買い出しや調理が難しくなり、食事内容が偏る、もっと筋力が減るという負のループに陥り、最終的に寝たきり状態になります。

体重の変化をチェック!

半年前から5%以上体重が減っていませんか?

例:55kgの人が2.8kg減っている

もし半年前の体重から5%以上体重が減っていたら、新型栄養失調のリスクが高まっています。体脂肪よりも筋肉の方が重く、5%以上減っている場合は筋肉が減っている可能性があります。

シニア世代が新型栄養失調を防ぐには

シニア世代をイキイキと過ごすには、新型栄養失調を防ぐのが一番です。そのためには、バランスのよい食事を心掛けるのが一番ですが、急に一汁三菜を用意するのは難しいこともあるでしょう。

そこで、以下のポイントを実行することをおすすめします。

・たんぱく質をプラスできる食品を常備する(例:缶詰、卵、チーズなど)

・家族や友人と会食する

・外食の機会を設ける

・宅食を利用する

缶詰、卵、チーズ、ヨーグルト、かつお節など、たんぱく質を手軽に摂れる食品を常備しておくと、栄養バランスの改善に役立ちます。普段からたんぱく質が不足しやすいと感じているのであれば、たんぱく質補助食品の利用もおすすめです。

1人あるいはパートナーとの食事が張り合いがなく、食欲がわかないという方も多くいらっしゃいます。そこで家族や友人など、気の置けない人たちと会食する機会を設けると、自然に会話が弾み食事もおいしく感じられることもあります。外食もいつもと雰囲気が変わり、自宅では食べないようなものも注文できるので、気分転換になります。

調理がどうしても面倒だったり、買い物に行くのが難しかったりする場合は、配食サービスを利用するのもよいでしょう。栄養バランスはもちろん、調理のしやすさ、食べやすさなどにこだわって調理しているので、シニア世代の新型栄養失調を防ぐのにうってつけです。毎日配達してくれる常温あるいは冷蔵の宅配弁当や、週に1回などまとめて届けてくれる冷凍の宅配弁当など、さまざまなサービスがあります。自治体によっては配食サービスの費用を一部補助してくれるケースもあるので、気になる方は自治体の窓口に問い合わせてみましょう。

新型栄養失調を防いでアクティブライフを過ごそう

新型栄養失調は目に見えて体形が変わらないので、気付いたときにはすでに新型栄養失調になっている可能性もあります。シニア世代の新型栄養失調はサルコペニアや低栄養につながりやすく「たかが食事の偏りくらいで大げさな……」と放置するのは危険です。たんぱく質をプラスできる食品や、人との会食、配食サービスなどを上手に活用して新型栄養失調を防ぎましょう。

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