シニアの栄養管理 第1回
生涯現役時代において、働き続けるために必要なもの。それは、何よりも「健康」です! このコラムでは持続可能な健康のための栄養管理に関して、ご参考になる情報をお届けしていきます。
シニア世代こそ冷凍食品を活用しよう!おすすめ商品も紹介
シニア世代は冷凍食品をほとんど利用しないことも多いようですが、そんな方こそ一度冷凍食品を食べていただきたいと思います。「お弁当のおかずじゃないの?」「体に悪そう……」などのイメージをお持ちかもしれませんが、冷凍食品の味や品質は各段によくなっており、今やお店の味と変わらないものもあります。
調理がおっくうになってくるシニア世代こそ、冷凍食品を活用して栄養バランスを整えましょう。今回は冷凍食品を取り入れるメリットやおすすめ商品、食べる際の注意点についてお話します。
なぜ冷凍食品が健康維持に役立つの?
日々の食事に冷凍食品を取り入れるメリットを整理してみましょう。
・電子レンジひとつで調理が完結
・健康に配慮した商品が増えている
・バリエーション豊かで飽きにくい
・近所で購入可能
・食中毒の心配も少ない
冷凍食品の大きなメリットは、電子レンジで加熱するだけで調理が完結することです。シニア世代は子どもが巣立ち、家に夫婦だけ、あるいは一人暮らしのケースも少なくありません。簡単な食事ですませることも多いと思いますが、そのような食生活を長く続けると栄養が偏り、健康に悪影響を及ぼすことも考えられます。
実は、最近の冷凍食品は進化を続けています。おいしいだけでなく健康に配慮した商品も販売されているのです。例えばたんぱく質が多く摂れるもの、野菜不足に配慮したもの、食物繊維が摂れるものなどさまざまです。ネット通販を利用すれば塩分や食品添加物に配慮した商品も販売されています。
バリエーションも豊かで和・洋・中どれも冷凍食品でまかなえます。普段作らないようなメニューも気軽に味わえ、食の楽しみが増えます。
また、スーパーやコンビニなど近くの店舗で手に入るのもメリットです。普段の買い物ついでに購入できるので、2~3個冷凍食品をストックしておけばいざというときに役立ちます。衛生管理に配慮した工場で作られているので、夏場でも食中毒の心配が少ないのもポイントです。
シニア世代の健康管理に役立つおすすめ冷凍食品
シニア世代におすすめの冷凍食品はこちらです。
・主食と主菜がセットになった商品
・牛丼の具などたんぱく質が摂れる商品
・おにぎりなど手軽に食べられる商品
・野菜がたっぷり摂れる商品
ごはんと生姜焼きなど、主食と主菜がセットになった商品は、ひとつで食事が完結するのでおすすめです。たんぱく質や食物繊維が摂れるよう配慮されたセットもあり、手軽に栄養バランスを整えられます。「炊飯器でごはんは炊くからおかずだけでいい」といった場合は、牛丼や豚丼、天津飯、焼き鳥丼など丼の具もおすすめです。おかずがないとき、電子レンジで加熱すれば手軽に丼が食べられ、たんぱく質補給もできます。
一度にたくさん食事を摂れない方は、おにぎりなど手軽に食べられる冷凍食品がぴったりです。冷凍食品のおにぎりは小さめサイズのものもあり、ちょっと食べたいときに便利です。中にはもち麦を配合して食物繊維が摂れるよう工夫されたものもあります。また、野菜不足を感じたときはパッケージを見て「1/2日分の野菜が摂れる」などの表記がある商品を購入してみましょう。 冷凍されているので野菜のかさが減り、無理なく野菜が摂れます。
冷凍食品を食べる際の注意点
冷凍食品を食べる際の注意点をまとめました。
・栄養成分表示を確認する
・塩分摂取量を減らすために「汁を残す」「調味料を足さない」などの工夫をする
・持病がある方は医師や管理栄養士に相談を!
シニア世代となると高血圧や糖尿病など持病をお持ちの方も少なくありません。食事に配慮が必要な方は、必ずパッケージの栄養成分表示を見る習慣をつけましょう。例えば高血圧の治療中の方は、なるべく塩分の少ない商品を選んだり、麺類は汁を残して塩分摂取量を減らしたりするなど、ちょっとした工夫をするとより健康的に冷凍食品が食べられます。
食事制限が必要な方は、必ずかかりつけの医師や管理栄養士に相談し、食べてもいい冷凍食品を教えてもらうとよいでしょう。
冷凍食品を活用してイキイキとした生活を! 冷凍食品を活用することで食の楽しみが増え、自然と食への関心が戻るきっかけになることもあります。食べることは生きること。まずは冷凍食品を活用し、しっかりと食べる習慣を身につけましょう。
参考文献:日本冷凍食品協会 P6
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