シニア対談/服部真湖さん

真湖さんにとって「年齢」とは?

増田

日本には60才で定年する制度がありますが、どのようにお感じになりますか。

昔は60才というと年寄りだと思っていましたが、自分が60代になってみると20代と張り合えるんじゃないかと思います(笑)

私の周りでも定年を迎える方がいて、給料が下がるというお話を耳にします。60才過ぎても素晴らしい人材はたくさんいますね。若い人がもっていない経験をもっているのですから、培ってきた経験にはお金を払うべきだと思います。

増田

服部さんは大変に若々しいのですが、健康のためにどのようなことをされていますか。

幸いにも、私は大きな病気やケガをしてきていません。日々の食生活には気を付けています。もともと人より多く運動はしてきていますし、日本舞踊もやってきました。

歳をとってからは、筋トレをして、免疫力アップをするようにしています。免疫力が上がると、タフに切り抜けられます。
姿勢を良くすることも大事です。内臓がきちんとおさまり、すっきりして過ごせます。

身体が元気だと、メンタルもポジティブになります。
60才過ぎると、悩まなくても解決できる方法がわかってきます。それでも、人付き合いはイヤなことも多く、面倒くさいですよね。そういう時でも、身体が元気だと、明日は今日よりいいだろうと思え、乗り越えることができるのです。

また、私たちのような仕事は個人経営で、頑張れば手ごたえがありますが、安定はありません。芸能界は流行り廃りがあり、自分が出たいからといって出られるわけではありません。いつ仕事が来るかわからず、仕事をしていない時間が多いのです。でも、仕事が来たときに、ベストな状態でいられるように、絶えず準備しておかなくてなりません。

昔の私を知っている方のイメージを壊したくないので、一定のレベルをキープしていたいと思いますし、その努力は毎日しています。

増田

若々しく見えるコツはありますか。

顔だけでなく、人からは360度見られていると意識するといいです。特に、後姿のきれいな人になることを意識すべきです。後姿にはその人の人生がでると思っています。日本舞踊のお弟子さんたちには、どこから見られてもいいように姿勢はいつもしっかりとしなさいと言っています。

若い時の体形が維持できていたら最高ですが、その為には、若い時以上に努力しないと難しいと実感しています。

毎日の小さな努力の積み重ねが重要です。
因みに、私が今日来ているスカートは、17才の時に作ったものなんですよ。ラッキー!!

増田

日本では60才定年が当たりで、現状では人から決められた年齢の枠で区切られてしまいます。60才は年寄りということになってしまいますが。

私も自分は変わっていないつもりでも、孫が今月で8才だと思うとハッとすることがあります。友人の中には、孫がいるからと急に地味な服を着る方もいます。歳をとったら、かえって明るいものを着たほうがいいのにと思います。身体のラインが見えるものを着たほうが、身体もしまってくるのにと思います。

歳は単なる数字だと思っています。60才過ぎても諦めないことです。その人の考え方やライフスタイル次第で、素敵に生きられるはずです。

私は組織に属していないので、還暦過ぎても、考え方や生活が40代の時と変わりません。組織に縛られない生き方が私には合っていたのだと思います。

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