ーフリーランスの方のほうが成約しやすいのですか。
岩崎)IT業界の場合は、フリーランスでいろいろなプロジェクトを転々としてきた方よりも、社員として長く働いてきた方のほうが成約しやすい傾向はあるかなと思います。大きな企業に在籍していた方は企業のネームバリューが効くこともありますし、以前在籍していた企業に売上の大きい製品がある場合などは、その製品を導入している企業からの引き合いもあります。
ー岩崎さんはお若いですが、ミドル・シニアの方と接する時にギャップは感じませんか。
岩崎)ミドル・シニアの方とコミュニケーションをとる上では、思っていたほどギャップは感じません。一般のイメージではミドル・シニアの方は「偉そう」「上から」という印象があるかもしれませんが、まだまだ若い自分に対しても対等にお話くださる方がほとんどです。むしろ私自身この仕事をしてみて、逆に偏見があったのだなと気付かされました。
ー50代~60代になると個性が際立ってくると思うのですが、マッチングしやすい方とそうでない方の違いはどのような点なのでしょうか。
岩崎)一概には言えないですが、コミュニケーションの部分で乖離が起きてしまうことは多いです。例えば、話の長さなどですね。ひとつのことを長く話しすぎてしまったり、問いに対しての回答がずれてしまったり、残念ながらこういったケースは、なかなか面談が通りにくいです。
こういったギャップをなくすために、客観的なフィードバックや面談対策などのアドバイスもしています。
ー人材を受け入れてくれる企業の開拓はどのようにされているのですか。
岩崎)おかげさまで、現状はそれほど営業活動に力を入れていません。ホームページからの引き合いも日々いただいています。
菊地)事業の立ち上がりのころは100本ノックのようなアイデア出しもしていましたが、成功事例を作ってきたことで、今では自然とクライアント企業が集まってきています。実績を作って評判を高めていくことで、今後はIT業界以外の企業も増えていくことを期待しています。
また、エイジレスならではの「年齢で判断しない」という考え方に共感し、お付き合いしてくださる企業も多くあります。同様に、エイジレスだからという理由で、人材登録してくださる方もいます。
また、私たちはミドル・シニアに活躍いただくためのTips(ちょっとしたコツ)をもっています。例えば、パソコン上のポインターを大きくするなどの小さな施策が、大きな成果につながる秘訣だったりします。ミドル・シニアが働きやすい環境をクライアント企業と共に作っていくことに関して、当社は強みがあると思います。
ー(株)エイジレスの現状の課題はどのようなことでしょうか。
岩崎)フリーランスマッチング事業の場合、稼働期間が短いということです。一般のフリーランスの稼働期間は平均10カ月から1年と言われますが、現状当社の平均は半年程度となってしまっています。長く続く方は1年以上の長期継続をされることも多いのですが、1~3ヶ月程度で早期終了してしまうケースも多いのが要因です。ここについてはどうしたらプロジェクトが長くうまくいくかサポートの改善に努めており、少しずつ平均継続期間も長くなってきています。
菊地)今後は、ミドル・シニアを正社員として採用していただく人材紹介事業にも一層力を入れていきたいと思っています。また、社会全体への啓蒙、行政や自治体などを巻き込んだ活動もしていかなくてはならないと思っています。その先に、何歳でも挑戦・何歳でも活躍できる「エイジレス」な社会を実現していきたいと考えています。
ー先ほどお見受けしたところエイジレス様では、ミドル・シニアの方も働いていらっしゃるのですね。
菊地)66歳の女性、50代後半の男性もいますし、最年少は21歳です。雇用形態もさまざまで、正社員のみならず、業務委託や学生インターンも多いです。実は、私も業務委託で、エイジレスではハーフタイムで働いています。
岩崎)会社のスタート当初は20代~30代の男性5人で、エイジレスを謳っているのにおかしいんじゃないかという話になりました。今は、年齢もさまざまで、女性も増えていますし、働く形態もいろいろです。エイジレスであることはもちろん、多様な活躍の仕方ができる会社になっています。
(株)エイジレスの詳細についてはコチラから