人生の夕暮れはできるだけ美しくいたいと思うが・・
お仕事の意義をどう感じていますか?
最先端のケアのやり方も学べるのがうれしいですね。
ケアワーカーは、医療でいえば看護師の役目だと思います。入居されている方々の変化を細かくみています。口元のゆるみ、まぶたが重そう、など自分の五感をすべて動員して観察しています。ITも駆使しています。
たとえば各個室にあるメモリーセンサーで心拍や脈拍などを把握できるので、異常があればすぐかけつけることができます。月に2回の全員の会議もあって、一人ひとりの変化をすべてのワーカーが共有します。
そうやって細かな観察での変化をご家族に伝えるのも、とても大切だと思います。見ていても、ご家族からの苦情も少ないですね。損保ケアは吸収合併で介護施設を増やしてきましたが、それぞれのやり方のいいとこどりをしているのが、私にもわかります。
シニアが介護の仕事をおこなうことについてご意見ありますか?
介護の仕事は、高齢者が入りやすい現場です。よい介護をしようとしているなら人手はいくらでもいりますから、経験がなくてもなにかできることを見つけられます。研修を受けて、資格も取れます。
高齢者の個々の事情や体力に沿った、無理のないシフトを組めるようしてほしいですね。図で描けば、若者のシフトに高齢者がモザイクのように入ってくる感じかな。各施設、そして社会で一手間かけて、高齢者が介護現場で働く環境をつくってほしいですね。
介護の現場で働いていれば、自分の行く末も見えてきます。ケアの仕事を経験して、生涯できる限り、いろいろな仕事を続けていきたいという思いに確信がもてました。健康寿命を伸ばすには、仕事こそがモチベーションです。
だれにも迷惑をかけたくない、と思うから体力を維持しようと真剣になります。僕は、いま週に2日、8キロから10キロをジョギングし、またジムにも通っています。自分自身の終活のための体力、気力、精神力づくりの、いい循環ができています。
それでは最後にひと言お願いします。
終わりよければすべてよし、と言いますが、人生の夕暮れを意識すると、夕焼けはできるだけ、美しくありたいと思うわけです。これまでの人生、勝ち負けで生きてきたとしても、自分の本当のプライドとはなにかと見つめ直してみれば、地位とか権力とか男性とか女性とか年齢とかの優劣意識から自由になり、少年のようにこだわらない自由な心でいられる、それこそが本当のプライドと思います。
いま、僕は少年の気持ちでいられるし、自己肯定感が高いのです。
「セ・ラヴィ!」(それが人生)を毎日自分に言い聞かせます。
岩永ホーム長にお聞きします。
安達さんの存在は、みなさんにどのような影響を与えているのでしょうか。

我々の介護のモットーは「人間尊重」です。ユマニチュード(介護現場を変えたといわれる「入居者本位」の繊細で丁寧な対応。フランスのイヴ・ジネスト/ロゼット・マレスコッティが方法論を確立)も、ケアスタッフ全員に行き届くよう研修を通じて実践しています。
スタッフは介護の仕事を選ぶだけあって心優しい人ばかりで、入居者のためになんでもして差し上げたいと働くので、心身が疲弊しがちです。そこで安達さんの支えが大きいのです。
この仕事は知識、技術、体力のどれもが必要ですが、一番大切なのは気持ちよくチームが動くための、コミュニケーション能力です。たったひとりの協調性のないスタッフのせいで、介護現場が崩れてしまう。
スタッフの顔がくもれば、入居されている方々に不安を与えてしまう。つまりは、スタッフが元気なら入居者も元気と考えるぐらいでちょうどいいのです。
安達さんは、世界で働かれて異文化のなかで素晴らしい実績をあげてこられた。交渉力、コミュニケーション能力抜群な方で、経験が豊かです。その人間力で、さりげなくスタッフの心のバランスを取ってくださいます。スタップからはこんな声があがっています。
「ケアスタッフがどうしても行き届かない部分をサポートして下さるので、本当に助かっています!」
ご入居者さまもからも「中庭のウッドデッキをいつも綺麗に整えて下さっているので、気持ちよく過ごせます」と感謝の言葉をいただいています。
参考/老人ホーム・介護サービス|【公式】SOMPOケア (sompocare.com)
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