資格のすゝめ(5)社会保険労務士とは
セカンドキャリアを検討されているなかで、社会保険労務士(以下、社労士)という資格にたどり着いた方も多いのではないでしょうか。しかし、「社労士」という名前を聞いたことはあっても、具体的にどういった資格なのかイメージが湧かない方も多いかと思います。そこで今回は、社労士の概要やメリット、取得の難易度、シニアからでもなれるのかについて網羅的にまとめました。
社労士資格に興味を持っている方は、ぜひ最後までチェックしてみてください。社労士資格の取得を目指すべきなのか、目指すべきだとすればどのように行動すべきなのかが明確になれば幸いです。
そもそも社会保険労務士とは?
そもそも社労士とはどんな仕事で、社労士資格とはどんな資格なのでしょうか?
社労士を一言で表すと「労働・社会保険の専門家」です。企業に対して社会保険の手続きを行ったり、労働法に関するアドバイスを行ったり、助成金や補助金等の申請書類の作成支援を行ったりします。
社労士の仕事内容は1号業務〜3号業務に分けられます。このうち1号業務と2号業務は、社労士の独占業務です。社労士ではない方が行うことはできません。 以下、社労士の1号業務〜3号業務の具体的な仕事内容です。
1号業務:行政機関に提出する労務管理書類の作成代行
2号業務:労務管理に関する帳簿の作成
3号業務:労務管理や社会保険に関する相談や指導
そして社労士として上記のような業務を行うためには、社労士資格を取得しなければなりません。
社会保険労務士資格の概要
社労士になるのに欠かせない社労士資格。試験の概要は以下のとおりです。
社労士試験は年に1回しか実施されていません。合格できなければ、次のチャンスはまた1年後となってしまいます。よって万全の準備をして試験に臨む必要があります。
社会保険労務士資格を取得するメリット
シニア、プレシニアの方が社労士資格を取得するメリットは、社労士には独占業務がありますので、独立がしやすい職業であると言えます。営業力のある方であれば、企業と顧問契約を結べば、安定して高い収入を得ることが可能です。独立をして年収1,000万円以上を稼いでいる社労士の方もいます。また独立には、自分のペースで働けるといったメリットもあります。企業勤めであれば「平日5日間、9時から17時まで」のように決まっていますが、独立をしてしまえばそのあたりは自由となるわけです。
仕事の量を減らして自分の時間や家族と過ごす時間を増やしても良いですし、どんどん仕事を入れて稼ぐのも選択肢の1つです。
またシニア世代ですと、新しく仕事を探すのが大変だったりします。しかし独立には、年齢による難易度の差はありません。
いっぽう、「シニア歓迎」と記載のある社労士の求人もインターネットなどで見受けられますから、独立ではないセカンドキャリアとして勤務社労士の道を選択するのもありだと思います。
ただ、社労士の合格率は平均6〜7%と難易度の高い資格です。そして、勉強時間はトータルで800〜1,000時間とも言われています。個人差はありますが、1日3時間ほど勉強をすると仮定して、1年ほどの学習期間が必要になります。ちなみに、単純比較は危ないですが、司法書士試験合格に必要な勉強時間は3,000時間が目安といわれています。
社労士資格はある程度社会人経験を積んだ方が取得を目指すケースが多く、社労士の平均年齢は55.82歳となっています。ゆくゆくは独立したい方、定年後も働きたい方、収入を伸ばしたい方、そして何よりも社会保険や労働法に興味関心があるプレシニア、シニアの方は検討されてみてはいかがでしょうか。
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