柔軟な転職人生でイキイキと活躍中

ー今は、どのような生活をされているのですか。

今は、家庭教師をしており、中学生5人に勉強を教えています。土日は剣道をやっています。月に20日以上、家庭教師をしていますが、特に大変ということもなく、毎日が楽しいです。

英数国理社の5教科と英検対策を、中学生5人に週2回ずつ教えています。中学3年生も教えていますが、受験対策にも慣れてきました。

ー家庭教師はどのように取り組まれているのですか。

今、発達障害のある双子の中学生の勉強をみています。はじめのころはどう扱ったらいいのか難しかったのですが、二人別々に勉強をみるなど、いろいろ工夫をした結果、彼らはすごく成長しました。彼らは中学3年で、来月の受験に向けて頑張っています。子どもの目線になって丁寧に教えると、問題を解くことの楽しさ、勉強することの楽しさを理解してくれますし、成績も上がります。そこが楽しいです。

教える子どもたちとうまくコミュニケーションをとるコツは、愛情だと思います。親の愛情とは違う質のものですが、教員としての愛情というか・・・。第三者であり、保護者であり、人生の先輩としての愛情のようなものです。私は、そういった包み込むような愛情をもって、子どもたちと接しています。

ー剣道も教えていらっしゃるんですよね。

私の住んでいる狭山市の児童館で、剣道の道具が揃っているところがあって、ボランティアとして子どもたちに剣道を教えています。竹刀の握り方の初歩から人に教えることは、自分の学び直しになり、新しい発見があります。私自身が常に学ぶ姿勢を絶やすことなく、教えていけば、子どもたちはついてくると考えています。中には、発達障害の子どももいて、児童館の館長さんからお願いされて指導をしています。それも、チャレンジだと考え、工夫しながら教えています。

初めは竹刀の握り方もわからなかった子どもたちが、教わってどんどんできるようになると、目が輝きます。そういう瞬間に立ち会えるのは、とても楽しいのです。

児童館では、上の級に合格して免状を受け取る時や、小学校6年生を送る会などいろいろなイベントがあります。クリスマス会で私はサンタクロースになりました。子どもたちの嬉しそうな顔を見ると、とても充実した気持ちになります。

ー56才まで防衛省でお仕事をされ、その後65才まで首都医校で講師をされ、現在は家庭教師とボランティアで剣道指導をされている中で、どのようなお気持ちの変化がありましたか。

防衛省時代は、収入を得るというか、家族のために仕事をしているという気持ちが強かったです。子どもの教育費もかかりますし、家族に対して責任がある時期ですから。

首都医校時代は、お金というより、新しい領域へのチャレンジでした。自分の専門分野を教えることで、未来を担う医療従事者の教育にコミットしたいという気持ちが強かったですね。

家庭教師、剣道指導は、子どもたちに伝えていけることがあることに喜びを感じています。首都医校での講師や家庭教師、剣道指導など教えることの根底にあるのは、人に対する愛情です。そういう愛情が私を動かしていると思います。

ーすごくスムーズにキャリアチェンジされているようにお見受けしますが……。

直感ですかね。自然な流れで自分の身の丈に合ったことをやってきているので、ストレスがありません。例えば、防衛省時代のように夜中まで働けと言われたら、意欲があっても、もう体力的に無理なのです。体力や気力など、今はこの生活が丁度いいかなと感じています。

時間管理をはじめ、セルフマネジメントを心掛けているので、その時の自分に合わせた生活ができているということもあるか思います。それと柔軟だと人から言われることが多いです。その時々の状況に合わせて、やりがいや楽しさを感じています。

ー今後に向けて、どのようなことにチャレンジしていますか。

剣道では、最難関の8段を目指しています。剣道は、国が「生涯剣道」と言っているように、生涯続けることが出来るスポーツなのです。経験を積むことで無駄な動きが少なくなり、年を重ねても進化していきます。剣道は奥が深く、老年期に入っても、若い人と稽古することができるのです。

私は、59才の時に六段審査、65才の時に七段審査に合格しました。剣道は段位を取るために、修業年数の決まりがあります。私は今七段ですが、八段を取るためには、なんと10年間の修業が必要です。八段の段位をとる資格を得るのは、75才です。それまで健康に過ごし、剣道の修業を積まなくてはなりません。まだ勉強すべきことが残っているというのは嬉しいことです。

それと、今回で5回目になりますかね、全国通訳案内士の試験にチャレンジしています。これは、語学系では最難関の国家資格です。昨年ようやく一次試験を突破し、1カ月ほど前に二次試験に臨みました。2月初旬に結果が出るので、不安と楽しみ、半々で待っているところです。今後は、通訳案内士として、英語力の更なる向上を目指しつつ、日本のPRに貢献したい、社会との繋がりをもちたいと考えています。
全国通訳案内士とは

※後日、滝内さんよりご連絡があり、全国通訳案内士の試験に見事合格されたとのことです。

おめでとうございます! 素晴らしいですね!

関連記事:75才で前職とは全く違う分野に転職

トップページに戻る

1 2
よかったらシェアして下さい。
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次