チャレンジを続ける若宮正子さん

マーチャンに聞く「独学のススメ」

マーチャンの著作のひとつ『独学のススメ 頑張らない!「定年後」の学び方10か条』の中から、気になる点についてお聞きしてみました。

独学のススメ 頑張らない!「定年後」の学び方10か条

  1. バンジージャンプじゃあるまいし、こわがらずに飛び込んでみよう!
  2. 飽きたらやめちゃえ
  3. 「英語」は大阪人のノリで
  4. ノルマを課しちゃダメ
  5. 「やりたいこと」の見つけ方、お教えします
  6. ちょっと待った! 自分史を書くのはまだ早い
  7. 「将来」に備えない。10年経ったら世界は違う
  8. 退職してからのお友達の作り方
  9. 本から学ぼう
  10. 教えることは、学ぶこと

『独学のススメ』(中公新書ラクレ)より引用


ー『独学のススメ』は旅行の話から始まっているんですね。
英語は準一級ということですが、英語圏でない地域にも行っていらっしゃるんですね。
言葉の通じない外国に一人で行くのは躊躇があるのが普通ですよね。だから、すごいなと思います。

外国の言葉なんてできなくても、生きていけるんです。

昔チェコに⾏ったときは、あちらの人たちも英語が話せず、チェコ語と⽇本語でお互いに⾔葉が通じない状態でした。正しい英語が話せることは万能ではないのです。むしろ、言葉の壁を乗り越えたコミュニケーション能力が肝心と痛感しました。民宿でぶらぶらしながら、朝ベーコンの香りをたどっていくと、食事する場所にたどりつけるのです。行きたい場所は、地図があれば、身振り手振りで何とかなりますし。

日本人の国民性は、心配性で苦労性なんですよ。

日本に来る外国人は日本語なんてできませんよね。それでも、迷子になったりして警察のお世話になるようなことは、そうそう起きません。
昨年6月にはデンマークに行きました。その時も、「あっ!そうだ、デンマークに行こう。」と思い立って、すぐにエアチケットを買ってしまいました。

私はもともと好奇心が旺盛なんです。まだ自由に海外旅行に行けないころから、有楽町の航空会社がたくさんある辺りに行って、海外のパンフレットをもらってきたりしていました。私が40代のころから、自由に海外に行けるようになり、一人で海外旅行をするようになりました。

ー「こわがらずに飛び込んでみよう!」と書かれていますが・・・

私からすると、新しいことを始めるのに、何を大騒ぎするんだろうと思います。

プログラミングを知るのに、勇気や決断がいるのかしらと思います。近所迷惑にもなりませんし。パソコンも飽きたらやめたらいいんです。

ー若宮さんの行動力が凄すぎて、周りの方々は引いたりしませんか?

鈍感力というか、私ほどの変人になると、面白がって、みなさんが応援してくださるんですよ(笑)。

銀行時代も、いじめられた記憶はありません。周りは、私のことを面白がっていたように思います。試験制度ができて、面白そうだなと思い、人事の担当者に「女性でも受けられますか?」と聞きに行きました。その人は、一生懸命調べてくれて、「女性が受けられないと書いてない」と教えてくれました。更に心配して、自分が使った参考書まで貸してくれました。私は要領がいいものですから、結構いい成績を取れたりして・・・。その後からは、女性もボツボツと試験を受けるようになりました。

「メロウ倶楽部」の活動をやり始めた当初も、失敗しては先輩からよく叱られました。周りからは「60歳過ぎてよく耐えられるね」と言われましたが、そういうことはあまり気になりません。叱られるのはありがたいことなんです。直せばいいだけなのですから。

今まで私は変な人と言われていましたが、今はなんでも思いついたことをやる時代になってきていると思います。

ー定年を機に、これまでのキャリアの棚卸しをする方も多いのですが、若宮さんは「自分史を書くのはまだ早い」と書かれていますね。

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