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学習院大学名誉教授 今野浩一郎先生にお話をお聞きしました

――勉強するといえば、先生が学長をつとめられている学習院桜アカデミーの講座一覧を拝見しましたが、シニアの方も受講者は多いのでしょうか?

はい、シニアの方は結構多いですよ。

――講座の種類もずいぶんたくさんあるなとお見受けしましたけど、インターネットとかパソコンとか、やっぱり今のお仕事に無くてはならない講座もたくさんありますね、MOSとか。

仕事で必要だったら勉強する。それ以外に選択肢はありませんよ。

別にパソコンのプロになれってわけじゃない。ワード、エクセル、パワーポイントと、とにかくその辺りが使えるようになればいいでしょ、勉強しなさいよってことです。

――仰る通りだと思います。

定年とかセカンドキャリアとかいうけれど、日本社会がサラリーマン社会になったのはここ数十年の話ですよね、それまでは自営業が多かったわけです。高度成長期に日本が世界に冠たるサラリーマン社会というか、ビジネスパーソン社会になり、定年したら引退などという社会になったわけです。
でも、本来は年齢に関係なく働ければよいわけで、60とか65で引退とかではなく、企業内でも自営業のように年齢にかかわりなく働ければよいですよね。

――そうですね、確かに。

年齢が高くなって体力が落ちたら、それに合わせて事業を縮小するなど、農家の方や自営業の方たちはそうしていますよね。ビジネスパーソンも高齢期になっても出世し続けることは不可能だし、体力がおちてきたら仕事量を減らすことも身を引くことも自分で判断していかないとね。

多くの企業では定年して再雇用したシニアに「給与は大幅に下がるけど置いてあげる」的な人事管理をとっていますが、これではシニアは「お荷物」的な感じですよね。私はこれを「福祉的雇用」と呼んでいますが、それでもこれまではシニアの絶対数が少なかったからあまり問題にならなかった。でもこれからは違う、どんどん増えてきますからね。「お荷物」だらけでは会社潰れてしまいますよ。

――そうですよね。

それに「お荷物」であると職場の若い人に悪い影響を与えるので、職場全体のパフォーマンスが落ちますよ。だから、重要なのは「お荷物」にしないで、シニアにもきっちり働いてもらうということ。

大手企業のなかでも、シニアの仕事を社内公募で決めている会社があります。社内公募で「こういう仕事があって、こんな人材を探しています」っていう掲示するわけですよ。シニアはそれに応募するというわけです。

やっぱりシニア側も「業務上必要な、こういう仕事をやってほしい」って言ってもらいたいですよね。