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学習院大学名誉教授 今野浩一郎先生にお話をお聞きしました

7月4日、学習院大学名誉教授であり人事管理の第一人者でもある今野浩一郎先生に協会においでいただきました。今回は「中小企業とシニア」というテーマでお話をお聞きしました。よろしくお願いします!


中小企業とシニア、それぞれが考えなくてはならないこと

――働きたいシニアの方々は大勢いらっしゃるのですが、中小企業側の受け皿がまだまだ少ないというか、こういう傾向はこの先も続くのでしょうか?

うーん、実は仕事はたくさんあるのだと思います。中小企業は人が足りないからね。ただ中小企業は採用の仕方に問題があるかもしれません。

「良い人が欲しい」「能力が高い人が欲しい」と曖昧なことをいう中小企業が多くないですか。シニアに期待する具体的な内容と、必要なスキルや能力をはっきり決めなくてはならないですね。

あと、シニア側の問題も大きいと思います。特に大企業で働いてきたシニアは、なかなか中小企業に合わせられないとかね。

――合わせられないっていうのは、やっぱり文化が違うとか、そういうことでしょうか。

確かに文化も違うけど、中小の仕事の仕方に合わせて「マインドセット」を変えることが必要ですね。典型的なのは管理職でしょう。それまでは部下が沢山いて、細かい実務は部下にやらせてきているわけです。それが中小企業に入ると、何から何まで自分でやんなきゃいけないっていう・・。

更に、これまでの経験で活かせる部分もありはするけど、逆に足さなくてはならないことも出てくる、例えばITスキルとかね。でも「できません」では仕事にならない、勉強しなくては始まらないですよね。

――私もシニアの方にお仕事お願いしていますけど、確かに難しいなっていう実感を持っています。例えば60歳とか65歳とか、一度「定年」という線を越えていらしていらっしゃる方々って、そこで何かがリセットされているという感じがあるのかなと思うのですが・・・。

「あとはのんびり働こう」とみたいなこと(笑)?

それは駄目ですよ。働く以上はちゃんと働かないと。

よく言われるけど「シニアの仕事は「生きがい」のため」とかってね、私はそれ、嫌いですよ(笑)そんなこと言われたら一緒に働いている若い人がかわいそうでしょ。

――「生きがい」というキーワードはシニアの就労にはつきものですよね(笑)でも仰る通りですね。

仕事だから、シニアも自分の何を売るのかをちゃんと考えないといけません。
その代わり貢献したらちゃんとお金をもらう。シニアだから給料は安くていいでしょなんて、私だったら嫌ですよね。