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“定年後はNPOに!”の参考に「全国非営利団体のシニア人材へのニーズ調査」をご紹介

“定年後はNPOに!”の参考に「全国非営利団体のシニア人材へのニーズ調査」をご紹介 ー(1)

認定特定非営利活動法人 日本NPOセンターが「全国非営利団体のシニア人材へのニーズ調査」を行い、その内容が皆さんに興味深いのではと思われます。セカンドライフを考えたとき、企業もそうですがNPOも検討範囲に入っているのではないでしょうか。そこで、東京駅近くのオフィスにお伺いし、事務局次長の上田英司さん(写真左)とスタッフの本田恭助さんにお話をお聞きしました。

その前に、私が多くの時間を過ごしてきた企業の話をします。企業=営利企業は、その名の通り営利を上げるための団体です。営利を上げ⇒税金を納め⇒地域社会に貢献する、企業が存在する第一の理由はそこにあります。ですから、企業は正当な営業活動で最大の営業利益をあげる努力をします。そうすれば、社会により貢献できるからです。最近、企業もSDGsの観点を正当な営業活動の基本にしていますが。

ただ、企業にとって小さな利益や利益が派生しにくい活動は極小化されます。そこで、企業と別の形で社会に貢献するのがNPOだと私は理解しています。利益の出やすい事業だけが社会に必要なわけではありませんので。

内閣府NPOぺージには、NPOのことを、
「Non-Profit Organization」又は「Not-for-Profit Organization」の略称で、様々な社会貢献活動を行い、団体の構成員に対し、収益を分配することを目的としない団体の総称です。
と書かれています。さらに、(中略)

したがって、収益を目的とする事業を行うこと自体は認められますが、事業で得た収益は、様々な社会貢献活動に充てることになります。

そこを前提に話を続けます。


時間前に入口を覗くと、すでにお二人がお待ちになっていました。まず上田さんから日本NPOセンターについて説明いただきます

「1995年阪神淡路大震災の時がボランティア元年ともいわれます。その年に我々のセンターも設立準備に入りました。96年設立。その時アメリカに調査に行き、インフラストラクチャー・オーガニゼーション(基盤的組織)の大切さを認識します。それが当センターの「私たちの使命」に記されています」
私たちの使命には、2つの柱があります。

  1. 民間非営利セクターに関するインフラストラクチャー・オーガニゼーション(基盤的組織)としてNPOの社会的基盤の強化
  2. 市民社会づくりの共同責任者としての企業や行政との新しいパートナーシップの確立

「その2つの柱を基に行っている事業は大きいもので40、小さいのも含めると60になるでしょうか。スタッフは20名弱くらいです」

ご説明いただくと、本当に多くの事業があります。
“新型コロナウィルス感染症による影響への対応”には、TikTok新型コロナウィルス緊急支援プログラムなど。
“交流研修事業”には、パナソニック株式会社との“NPO「支援力」応援プログラム”など。
東日本大震災復興支援事業では、日産株式会社との“日産スマイルサポート基金”など。
ほかに分野は10に及びその中に複数の事業があり、書ききれません。

「センターと言っても全国のNPOをまとめているわけではありません。私たちはNPOが活動しやすいインフラを作るのです。仕組みを作れば自由に使えます。たとえばNPOの会計報告にしてもバラバラで共通化できていなかった。それだと寄付する企業にしても、どこにしていいか比較ができない。そこでNPO法人会計基準協議会が作られ、NPO法人会計基準の普及に努めました。信頼して企業も寄付しやすくなる仕組みになりました」

「ほかに、Techsoupというプログラムがあります。本部がアメリカで、当センターが“テックスープ・ジャパン”という日本の事務局をしています。マイクロソフトやアドビなどが参加し、自社製品を寄贈・割引価格で提供します。NPOだけでなく、非営利の社団法人や福祉法人など20年度で計7,787団体が登録し、1,770団体に寄贈仲介をしました」

Techsoup Japan | Technology for Global Good

すばらしいですね。本田さん、それでは「全国非営利団体のシニア人材へのニーズ調査」についてお聞かせいただけますか。セカンドステージを迎えるシニア世代で社会課題の解決に自分も貢献したいと思う方がいらっしゃる、そういう方の受け入れ状況の調査ですね

「全国の非営利法人の団体運営を担っている立場の方に、オンライン自記式でお願いしました。865団体(回答率9.6%)から回答をいただきました」

ご説明いただいた中からいくつかをご紹介します。

  1.  外部組織の人材の受け入れ状況
    受け入れている51% いない49%
    受け入れ先での立場は、嘱託・契約社員・アルバイト48%、正社員43%、役員40%
  2. 受け入れの出身組織
    民間企業85.9% 行政38.0% その他37.3%
  3. 属性
    企業人材 定年退職した人48.9% 転職してきた人46.6% 今も在籍48.9%
    行政人材 定年退職した人62.3% 転職してきた人23.4% 今も在籍32.3%
    その他 定年退職した人36.0% 転職してきた人39.6% 今も在籍50.6%
  4. 年齢層
    60代61.4% 40代47.3% 50代45.9% 30代37.5% 70代以上29.8%
  5. 勤務形態
    不定形勤務74.8% 週5日フルタイム44.1%
  6. 役割・業務内容
    担当事業64.8% 会計・経理36.8% 事業戦略36.6% 組織戦略33.0% 総務30.9% 経営に助言30.9%
  7. 受け入れのきっかけ
    本人応募39.8% 関係団体から勧誘31.6% 知人の紹介23.6% プロボノなどを勧誘22.3%
  8. 受け入れていない理由
    予算不足38.1% 必要がない32.0% 採用の発想がない17.4% 事例の情報不足16.5% 接する機会がない16.5%
    でした。