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健康eスポーツという新コンテンツ。 高齢者にピッタリです

健康eスポーツという新コンテンツ。高齢者にピッタリです(1)

“それって何?”という方はもう少なくなったほど、eスポーツはすっかり市民権を得ています。イメージは華やかで、多くの若者が参加し大会の賞金が1億円ですとか、専門の高校ができたとかのニュースであふれています。ただ、今回は同じeスポーツでも、高齢者や障がい者、子供のための“健康eスポーツ”という新展開でした。さいたま市浦和にお話を聞きに訪ねました。

一般社団法人日本ソーシャルeスポーツ・ライフ(JSeL/ジェイセル)
設立趣旨は、“高齢者や障がい者の方々の「健康」を促進することに「eスポーツ」 が寄与できるという信念の元、「日本ソーシャルeスポーツ・ライ フ」を設立”になります。
代表理事 秋本佳之さん(67歳 写真中央) 理事 上野雅之さん(65歳 左) 荒川正一さん(58歳 右)

日本ソーシャルeスポーツ・ライフ | すべての人に健康と福祉を (jsel.or.jp)


お時間をいただき、ありがとうございます。健康eスポーツとは、どういうことなのでしょうか。

簡単に言うと、“eスポーツを楽しんでもらって健康になろう”ということです。昨年の10月に協会が設立されましたから、まだ1年ほどです。ただ、新型コロナの影響で活動は半年もできていません。協会名最後につけたライフには、日常の中でeスポーツをしてもらいたいとの願いを込めました。

4つの分野、「健康」「福祉」「教育」「地方再生」を結びつけて事業化しています。

  1. 「健康」は、健康長寿のことで医療系大学との連携、高齢者への未病提案
  2. 「福祉」は、社会福祉のことで障がい者eスポーツ大会、福祉事業コミュニティー
  3. 「教育」は、小学生プログラミング、eスポーツによる教育効果
  4. 「地方創生」は、自治体で地方の経済効果、インバウンド集客、町内コミュニティー、地方創生

を意味しています。この4つのプログラムの組み合わせで、正のスパイラルが回っていけるようになっています。

大学の先生にも興味を持っていただいたり、北海道のある地方とも連携したりもしています。

具体的にはどういうものでしょう

サイトで動画を見ていただくと早いのですが、コンテンツは大きく2種類。壁に映すものと床に映すものです。壁は動的な体の動きで、床は心をリラックスさせるクールダウン的ですかね。両方ともゲーム形式(一人でも、1対1でも、みんなでも可)のバーチャル・アトラクションです。

たとえば、「まとあてはなび」は壁に映像を映し、実際のボールを花火の筒に当てて競います。まあ、1人で点数を増やしても2人で競ってもできます。

床の「フロアインタラクティブゲーム」は、床に映した映像が踏むたびに変化します。

すべてシンプルなつくりで、誰でもがすぐ参加できるのです。バーチャルな空間でリアルに楽しめ、心にも体にも新しい刺激を与えられるようになっています。事前の打ち合わせで、施設によって何を求めているかを考えて、そこでしか体験できない新空間のプログラムを作ります。運用の仕方でいろいろな遊び方ができるわけです。動画+オリジナルの健康コンテンツ=プログラムで、その組み合わせですね。モジュールの組み合わせで自分が工夫できるようになっています。

若い人だけでなく高齢者でもできるので、床のプログラムは老人ホームからも話が来ています。

実は、昨年9月に高齢者にスマホで相撲ゲームをしていただいたのです。しかし、結果が芳しくなかった。スマホをコントローラーにしたのですが、難しかったようです。ただ、高齢者の方たちはできなくても皆さん喜んでくれました。皆でしたのが楽しかったと、後でコミュニケーションが活発化したそうです。これは、大きな発見でした。ゲームをした結果でなく、経過の楽しさ、みんなでの経験の共有の楽しさですね。

eスポーツ風景1

 

他にもイベントはありますか

今年の2,3月、文京区の施設でイベントを数回しました。そこでは障がい者のお子さんにお願いしたのですが、そのあと子供たちの表情が明るく変わった、話がゲームで持ちきりだったと言います。うれしいですね。

どちらも、リアルのほうがルールがわかりやすいようです。スマホを使うものと違って、うちのeスポーツは全身運動です。ただ、その人のできる範囲ですればいい。ボールを早く投げたければ投げるし、ゆっくりならゆっくり投げればいい。高齢者の方も“いい運動になった”と言われます。

障がい者の子のとき、最初は近寄っても来られないのが、結局夢中でゲームをしていました。掌に乗せたボールが転がってとてもうれしそう。次は自分から手を動かそうともしていました。床に座り込んだり、寝て投げたりと皆が工夫している。ルールなんて関係ないのです。アクションが起こると皆がうれしい。

老人ホームのスタッフの方は、リクリエーションのバリエーションにご苦労している。ボウリングが人気なようですが、スタッフはピンをそのたび10本立て直さなければならない。結構大変です。“このプログラムでボウリングを作って”と言われました。