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介護者の人生に浪速のおばちゃんが寄り添う“お節介士”という資格で起業

介護者の人生に浪速のおばちゃんが寄り添う
“お節介士”という資格で起業(2)


柴本美佐代さん

よかったですね。これからの課題は?

だれもが「セルフケアラー」にならなくてはと伝えたい。介護をされるのは嫌だなあ、で思考停止ではいけません。自分で自分のケアラーになるのを目指す時代です。

お節介士になって良いことは、自分の将来の見通しができることです。誰しもお一人様になる時代「セルフケア能力」を高めることが大切です。できれば年代の違う仲間をつくり、学び、情報を得ること。

例えば、要介護2になると150万円おりる民間の介護保険があります。では、そのお金をどう使うのか。自宅でできるだけ暮らしたいなら、月々の費用に消費せず家のリフォームに使うことです。

お風呂を自動で管理できるものに変える、キッチンを車椅子でも料理できるようにする、トイレの戸を介助しやすく車椅子でも入れるように広げておく、など。これはひとつの例ですが、だれもが40歳で介護保険に入る。そのときから、介護を語りあい、想像力を広げ備えていきたいですね。

2010年から男性介護者の会「TOMO」の運営を手伝っています。妻や親を介護する男性たちが、仲間と語り合う場です。

「TOMO」では、妻や母親を見送ったあとも集まりに参加し、介護経験者が支援者となって運営しています。介護が終わった後は、自分の介護を考える場としても機能しています。こういう場が、企業内や地域にあればと思います。
私の事業に興味を持ってもらうためには、「えっ、そうなの?」と目から鱗が落ちるような情報を発信していくことが鍵だと思っています。

「A C P(人生会議)」、人生の最終段階でどのような最期の迎え方をするか、本人と専門家が話し合って決めることですが、本人に意思表示ができない場合治療の選択を誰に託すのか?
最近、厚労省のガイドラインが変わり、必ずしも戸籍上の親族でなくても日頃の思いや意思をよくわかっている親しい友人(事前に文書で指定)に最終判断を託すことができるようになりました。そういうことを知らない人がほとんどです。ですから「じゃあ私は誰に託そうか」と考えるきっかけになるような情報を届けることが大事なんです。

仲間といて楽しい、社会に貢献できる、
その2つで仕事を選ぶ

起業したときは、お金のためだけではなく、仲間との信頼関係があって一緒に仕事をするのが楽しい、社会に貢献できると信じられること、このふたつがなくては続かないと思い、行動してきました。
自身で「お節介士養成講座」が開ける資格を得る「ケアライフアドバイザー養成講座」も開催。お節介士たちが高齢社会を明るくしていくと期待しています。
私のしていることが必要なことなら続いていく。続いていくならそれは社会が求めているから。そう心を定めています。

講演イメージ

これからもますます、エネルギッシュに進んでください。ありがとうございました。


参考
http://elder-life.org
ケアライフアドバイザー(シニアお節介士)(職場内お節介士)などたくさんのサービスが掲載されています。

取材/撮影 野々井陽子