活躍する大人達(1)五反田コワーキングスペースPAO 鈴木英三さん

定年退職してから再就職、または起業し、再活躍している大人を紹介する「活躍する大人達」Vol,1は、東京・五反田でコワーキングスペースを設立、運営している鈴木英三さんにお話しをお聞きしました。
今回は、五反田駅から徒歩5分、目黒川のほど近くでコワーキングスペースPAO(パオ)を主宰・運営する鈴木英三さん(66)にお話をお聞きすることができました。
「コワーキングスペース」とは、異なる職業や仕事を持つ利用者たちが、交流しながらオフィス環境を共有できるスペースのこと。
鈴木さんは会社員時代から定年後の起業を計画し、61歳の時にPAOを開設、現在6年目を迎えました。「様々な業種・世代の利用者の方々との交流が仕事のやりがい」と語る鈴木さんに、起業の準備から設立、これまでの経緯についてお話をいただきました。
Q 本日はありがとうございます。早速ですが自己紹介をお願いします。
東京・神田で生まれ、現在66歳です。コワーキングスペースPAO(パオ)は、 61歳の時にスタートしましたが、経営全般と運営を見ています。
Q 定年後の仕事について考え始めたのは、いつ頃からですか?
起業を考え始めたのは50歳くらいのころからだったと思います。でも、最初は具体的に何かとはすぐにはならなくてモヤモヤしてました。53歳から「週末起業」という会員制フォーラムに通い始めたりしました。 そこは会社で仕事しながら起業しようといった人たちが集まるようなところ でした。
そのころはまだ「副業」が今ほど一般的なことでなく、会社も副業を認め ていなかった頃でした。そのため、会員制フォーラムに行っていることも、 起業について準備をしていることも、会社の同僚には一切話さなかったです (笑)。でも後から考えると、早いうちに準備していて良かったと思います。
Q なぜ「コワーキングスペース」の仕事にしようと思ったのですか?
コワーキングスペースをやると決めたのは2013年で、会社員としてはちょうど定年を迎えたあたりでしたね。起業の準備で会社帰りにコワーキングス ペースに通っていたのですが「自分が使っているのだから、必要とする人も 多いのでは?」と思ったのがきっかけです。
それと、この仕事なら、仕事に追われ過ぎずに、人生も楽しむことができる のではと思いました。沢山の人を雇用しなくてもやっていけるし、大金は稼 げないかもしれないけれど、年に一度くらい海外旅行にも行けるかもとも考えました。
Q このお仕事のやりがいは何だと思いますか?
PAOにはいま、100人くらいの会員さんがいらっしゃいます。一時利用のお客様も含めれば、設立してからの延べ総数では多分2000人弱くらいのお客様に利用いただいています。
コワーキングスペースにはいろいろな職種、年齢の方々が集まるのですが、 PAOがきっかけでコミュニティが出来上がって、一緒に仕事をするようになるなどの出会いがあります。このような出会いは会社員時代には味わったことのなかった貴重な経験だし、人と人がつながる場を提供出来ているのが、この仕事のやりがいだと思っています。