シニアのチカラ

40歳以上の方の就労支援施設「シニア・ジョブスタイル・かながわ」

カウンセラーと二人三脚で就職相談
ハローワークとの連携によるワンストップサービス

横浜駅西口から徒歩8分の距離にある「シニア・ジョブスタイル・かながわ」、通称「ジョブスタ」は、中高年の多様な働き方を支援するために、神奈川県が設置した施設です。

今回は、その「ジョブスタ」にお伺いして、神奈川県の産業労働局雇用労政課に勤務する、府川さんと内田さんにお話を聞きました。

ー「シニア・ジョブスタイル・かながわ」の概要を教えて下さい。

40歳以上の方を対象とした神奈川県の就労支援施設で、総合相談、いわゆるキャリアカウンセリングとセミナーを軸に、各種支援事業を行っています。

まず総合相談では、経験豊富なキャリアカウンセラーが、就職、転職準備の進め方、業種、職種の選び方、履歴書の書き方、面接でのアピール方法、定年後の生活設計など、多種多様な相談内容に一対一できめ細かく対応しています。

同じ会社で長年勤務していた為に転職活動が初めてという方、数十年ぶりの就職活動に不安を抱えている方、期間工でその仕事が終了して再就職先を見つけたい方、そのような方々でも経験豊富なカウンセラーがいますので、お気軽にご相談していただければと思います。

また、65歳以上の方には、プラチナ世代専用窓口という専用の相談窓口も設置しています。

1回の相談時間が約50分間で何度でも利用できますので、担当のカウンセラーと二人三脚で積み上げ式に相談できる体制になっています。

コロナ禍になってからは、ウェブでのカウンセリングも導入しています。初回だけは、対面でカウンセラーとコミュニケーションを取っていただきますが、2回目以降はご希望に応じてウェブでの相談も可能です。

その他にも、地域出張総合相談として、毎月1回、横須賀、平塚、小田原、厚木の4ヶ所で、「中高年のための働き方相談」を開催しています。

次にセミナーですが、中高年の方に必要な再就職の心構えや、職務経歴書の書き方、面接対策を中心とした、実践的なセミナーを主に横浜地区で開催しています。一部神奈川県内の他の地区でも開催しています。

左側:ハローワークコーナー 右奥:カウンセリングブース

ジョブスタの特徴としては、ハローワークとの連携が挙げられます。キャリアカウンセリングで就職の方向性が決まりましたら、施設内にあるハローワークコーナーで、求人情報の提供や職業紹介などを受けられます。このようにワンストップでサービスが受けられる体制を整えています。

また、相談内容に応じて開催日が異なりますが、月に1~2回程度、起業・創業、福祉の仕事など、専門的な分野についての専門相談も行っています。具体的な相談等を受けたい方は、それぞれの専門の相談員が対応します。

更に、「キャリア・インサイト」という適性診断ソフトを使って、求職者の方がどんな仕事に向いているのかといった、職業の適性を診断することができます。

ージョブスタが得意とする職種、業種はありますか。

キャリアカウンセリングで、求職者の希望やスキルに合ったアドバイスをしていく中で、就職先としては事務職が比較的多くなっています。事務職への就職をお勧めしているわけではありませんが、結果としてジョブスタが得意とする職種ということであれば、事務職になります。

ー結果として、そうなったということですね。

そのとおりです。事務職はやはり人気があるので、実際に希望される方も多くなっています。

ー全体的にホワイトカラー系の方が多いのでしょうか。

印象としては多いです。ただ、何かトレンドがあって、急に製造業等の求人が大量に出る可能性もありますので、あくまで、これまでの支援の結果としてです。

ーこの事業を始められたきっかけは何でしょうか

左:内田さん 右:府川さん

団塊の世代を中心とした、中高年の方の多様な働き方に対するニーズが高まった時期がありまして、そのニーズに対応するために、平成19年1月に、キャリアカウンセリングを中心とした就労支援を行う「シニア・ジョブスタイル・かながわ」を設置しました。

更に、平成24年5月から従来のキャリアカウンセリングに加えて、専門相談も実施したり、ハローワークと一体となった運営も始めて、現在の形態になりました。