シニアのチカラ

現在75才、前職とは全く違う分野で、セカンドキャリアを築くという生き方

■今、お仕事をされている理由をお聞かせください。

私の場合、糖尿病があるので、動いていたほうがいいというのがあります。働いていた方が健康にいいのです。また、年金と預貯金で暮らしていて、それで生計は立てられるのですが、収入があるのはありがたいです。お金があればいろいろなことができますから。時間が潰せるというのも大きいです。今は、自分の好きなこと、得意なことをやって、人に喜ばれて、お金ももらえて、時間も潰せて、幸せだと思います。

■お仕事をされていて、楽しいことはどのようなことでしょうか。

ホームセンターでの仕事は、きついのですが、楽しいです。今、若い男性と一緒に仕事をしています。職場には40代、50代の女性の方もたくさんいます。仕事をしていると、そうしたいろいろな人たちと接することができて、楽しいのです。

デイサービスでは、98才、96才、82才の方の送迎を担当しています。その方たちからは、私は子ども扱いされて、人生訓を聞くのがとても勉強になります。「宮本君、お金を持ってないとダメ。孫にお小遣いあげられないと。」と言われたりします。

シルバー人材センターの仕事は、大工仕事以外にも家庭援助という仕事があります。電球を取り替えたりするのですが、そうしたちょっとした困りごとを解決すると、とても喜ばれます。

こんな風に、仕事の場では、すべての行動に人が関わってくるので、人との繋がりができます。私は自分を正直にさらけ出すほうなので、相手もそれに応じてくれます。それで信頼関係が築けているのだと思います。そういう姿勢を貫いています。

■何かご趣味はありますか。

麻雀は得意で、文化センターで教えていたころもありますが、今はやっていません。インターネット競馬も一時期やっていましたが、今はやっていません。実は囲碁を再開したいのですが、やれていません。今は、そういった趣味をやる時間がなかなかありません。

■同年代の周りの方は、どのように過ごされているのでしょうか。

百貨店の時の同期は55人いましたが、もちろん亡くなった方もいます。時々集まって麻雀をしたり、競馬をしたりしているようですが、私は行っていません。旅行に行ったり、飲みに行ったりしているけれど、何もしていない人が多いみたいです。

■お子さんとの関係はいかがですか。

長男は、私の自宅から10分のところに住んでいます。長男からも次男からも、彼らが家を持つときに二世帯住宅にしようと言われましたが、断りました。元気なうちは世話になりたくないと思っています。子どもと一緒に暮らそうとはまったく思っていません。自分の子どもであっても、人格は別だと思っています。私の周りにも、子どもと同居している友人は少ないです。

長女はカナダ人と結婚していますが、娘が自分で責任をとればいいと考えているので、特に反対はしませんでした。子どものことはすぱっと割り切るほうです。

私が一人で困ることがあっても、子どもには言いません。子どもに頼らず、自分で何とかしようと思っています。次男は仕事でアメリカにいますし、長女はカナダです。長男も働き盛りで仕事が忙しいですから。

■今後、どのように過ごそうとお考えですか。

今後については、時々考えますが、結論は出ません。80才位までは、今のような生活ができるような気がしています。

いつどうなるかわからないので、その日のベストを尽くそうと思っています。やりたいことがあれば、人に迷惑が掛からないことなら、なるべく早くやろうと・・・。実は今、オールディーズの歌やドラムをやり始めました。

■ドラムですかぁ?

ドラムセットを買いに行ったら、騒音の問題で、自宅にドラムを置くのは無理とのことでした。それで、ローランドの電子ドラムセットを一昨日買ったばかりです。これから、教わろうと思っています。いつ死ぬかわからないので、やりたいことで、できることは今すぐやろうと思っています。

他にもやりたいことはたくさんあります。運転が好きなので、できれば自動車レースに出たてみたいという気持ちもあります。筑波や富士のサーキット場に行きたいなとは思いますが、無理かもしれませんね。

免許も返納しなくてはならない時がくると思いますが、その時は別のことを始めようと思っています。

■何か不安なことはありませんか?

不安なことはないですね。何しろよく眠ります。これまでも寝られないほど悩んだことはありません。マイナスなことは考えません。時間の無駄ですからね。

                               取材/谷口明美  撮影/松本和久