シニアのチカラその他

定年が頭をよぎる女性たちのために、トークの場をつくる、定年女子トーク実行委員会

定年になったら私どうなるの? 定年前に私何かやっておくことあるの?
そんな女性たちに、新しい生き方の気づきやきっかけを提供する、定年女子トーク実行委員会。今回は、毎月第2土曜日に開催する、定年女子カフェの現場におじゃまして、委員長の石崎公子さん(写真左側)と副委員長の勝木雪子さん(写真右側)にお話を聞き、その活動を紹介します。

―まず、石崎さんのプロフィールを聞かせてください。

石崎:私は、広告会社に25年間勤めていました。新卒で入社して、仕事はすごく楽しかったし、このまま会社にいるのも有りかなと思っていました。しかし、定年が近づいてきた先輩たちが、だんだんと守りに入っていくように見えて、私もこうなってしまうのかと焦りを感じました。この状況から逃げねばと思い、好きな会社でしたが辞めました。50歳直前で。

ただ、辞めてみたら、自分が社会に通用しないことを痛い程知るわけですよ。何でも出来ると思っていたのに、たったひとつの会社しか知らなくて、あんた何が出来るのよって、世間から言われている状態でした。

でも、偶然にもMBAを学ぶことができたのです。そうしたら、長い間仕事でやってきたことが体系化されて、すごく勉強になって、そこからいろいろなことを学び始めました。

と同時に、私は人生が終わる活動の終活に非常に興味があり、終活やその周辺について学ぶ機会にも恵まれ、2013年には「失敗しないエンディングノートの書き方」という本を出しました。

著書「失敗しないエンディングノートの書き方」

その後、エンディングノート講座を自主開催したり、これからの働き方を考える会をTwitterで呼びかけたり、色々なミニ勉強会を開いたりしました。そういう活動や学びを通して、自分の中で気づきも多くなり、情報も蓄積されていくようになりました。そして、今は仕事として、シニアマーケティングと終活講座の講師と企業研修のアシスタントをやっています。さらに仕事以外の活動として、この定年女子トーク実行委員会と、終活のコミュニティの運営があります。

―続いて、勝木さんのプロフィールもお願いします。

勝木:私も広告会社に勤めて制作の仕事をずっとしてきました。紙媒体やWebのディレクターでしたが、48歳の時に会社を辞めてフリーになりました。でも、フリーになりたいから辞めたわけではなく「おひとりさまの老後」を楽しくするために、何かしらの活動をしたいと思って辞めたのです。

何故そんなことを考えたかというと、私が40代前半の時に母が、その2年後に父が亡くなったのですが、父の一周忌が終わった時、ふと思いました。自分の時は誰がやるのだろう?と。

私は結婚していますが、子供がいなくて夫はひと回り上なので自然に考えると私が残るし・・・

そんな問題意識が芽生えましたが、その頃はまだ終活という言葉も無く、どうなるかは全然わかりませんでした。その頃、ふとしたきっかけであるビジネス塾に行ったのです。そこでは自分で商品を作って、それを売ることを考えましょう、という課題がありました。一番気になっていたのが「おひとりさまの老後」だったので、おひとりさまの老後に関する活動を商品化できないかを考えました。私と同じ状況の女性も結構いるのではないかと思ったからです。

塾の終了後は、会社生活が続きました。相変わらず仕事が忙しいし、このまま会社にいたらおひとりさまの老後に関する活動はできなくなる!と、思い切って辞めたのです。

でも、具体的なプランもビジネス的なことも何もなくて、とりあえずWeb制作の仕事をフリーとして受けていました。そのうちにシニア関係の知り合いができて、いろんなコミュニティに顔を出すようになって。その中で石崎さんと出会って意気投合。定年女子トーク実行委員会の企画を石崎さんと温めて、実際にスタートさせました。

その後状況が変わり、3年前から会社勤めに戻っています。フルタイムで仕事をしつつ、定年女子トーク実行委員会の活動をしています。

―それぞれ会社を辞めてから、お二人は出会って、「定年女子トーク実行委員会」を立ち上げましたが、そのきっかけは何でしょうか。

石崎:正直言って、きっかけは明確にはないですね。二人で出会って、「定年後のこれからが楽しくなることが大事だよね」みたいなことを言って、しょっちゅう盛り上がっていたのですよ。エンディングや介護のことは話題になるのに、定年からエンディングまでのことは何も言われていない。会社を辞めてから人生は20年も30年もあるのに、と。

勝木:エンディングは注目されがちだけど、その手前が大事だよね、と思っていました。老後を楽しくしたいと。

石崎:60歳以降も人生はずっと続いているわけで、ここからどんどん楽しくなりたいじゃない?! そのようなところで二人は一致して、その為に私たちは何が出来るだろう、ということを3年ぐらい話したかな。

勝木:高齢になってから、急に楽しくなるわけがない、と。

石崎:そこまでにいろいろな蓄積がないと。例えば80歳になった時、寂しいとか、困ったと言っても無理なんですよ、それまでが大事だから。そこまで、どう生きたかが全部出るよね、みたいな話をよくしていました。

勝木:実際にお会いした、高齢で楽しくイキイキしていらっしゃる方は、やっぱり50代あたりから何かやり始めていたし。

石崎公子 委員長

石崎:私たちが考えていたのは、繋がりは、やっぱり大事だということ。その繋がりの為には話さないとしょうがないよね、そんなことを考えているうちに、時間ばっかり経ってしまって、これはもう行動するしかないと思い、定年女子カフェをオープンしました。