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第3回 東京シニアビジネスグランプリ始まる!

第3回 東京シニアビジネスグランプリ始まる!

シニア(55才以上)対象の創業支援、東京シニアビジネスグランプリの募集が2022年8月1日(月)より始まっています。東京都内での創業が条件で、募集の締め切りは2022年10月13日(木)。

東京シニアビジネスグランプリを主催する公益財団法人東京都中小企業振興公社のご担当者である、長岡様(右側)と津田様(左側)に、企画の意図やシニアの起業についてお話をおうかがいしました。

■そもそも東京都中小企業振興公社とは?

東京都の政策連携団体で、都庁がおこなう中小企業支援策の実行部隊です。主に経営的な支援をおこなっています。また、技術面の支援は東京都立産業技術研究センターがおこなっています。私たちは、中小企業の支援をとおし、東京都内の経済の活性化を目指しています。

■東京シニアビジネスグランプリの狙いを教えてください。

まずはじめに、TOKYO創業ステーションの役割について説明します。近年中小企業が減ってきており、創業支援ということが国や東京都の政策の大きな柱のひとつになっています。TOKYO創業ステーションは、創業者を増やすために、若年層から中堅など様々な年代、男女を問わず、幅広く支援をおこなっています。その中でも、シニアは、少子高齢化という時代背景もあり、人口に占めるボリュームが大きいのです。また、この世代は起業の機運が醸成されていません。今のシニア層は、大きくて良い会社に入って、ひとつの会社で勤め上げるという意識が強いと思います。

そういった現状を踏まえ、TOKYO創業ステーションの施策のひとつとして、シニア層にターゲットを絞って、定年退職後等に起業いう選択肢があることを啓発していくのが、東京シニアビジネスグランプリです。シニアの方々はこれまでの豊富な知識や経験、人脈があるので、それらを起業に活かせるのではないかと考えています。シニアの方々は起業することで、定年退職後に、経済的なメリットばかりでなく、やりがいも得られると考え、東京シニアビジネスグランプリを始めました。

■応募される方はどういった年代なのでしょうか。

年代は幅広いですが、強いて言えば50代が多いです。昨年度の入賞者には79才の方がいます。その方は今年80才になっていますが、とてもやる気に満ちた方です。

■シニアの起業の特徴とはどのような点にあるのでしょうか。

応募されてくる方は、いろいろな経験をお持ちの方が多いという印象です。それと皆さん、やる気に満ちています。

一方で、年齢もあがってくるのでガンガンは進めていけないという面もあります。若い方の場合は、起業してパートナーや人を増やし、事業を広げていくケースが多いです。しかし、シニアの方の場合は、その方の能力に依存する部分が大きく、従業員を増やしたりせず、自分にあった規模のビジネスを展開するという傾向があります。

■シニアが起業するメリットをあらためてお聞かせください。

経済的なメリットはもちろんですが、社会と関われることで生きがいをもつことができます。それが元気の秘訣になっていると思います。もちろん、どこかに属するという選択肢もありますが、自分の思いや差別化できる能力があるなら起業という選択肢もあります。起業すれば、自分独自のやり方でできますし、自由度が高くなると思います。

第3回 東京シニアビジネスグランプリの詳細については以下からご覧ください。

東京シニアビジネスグランプリ シニア起業、創業、ビジネスプランコンテスト (tokyo-kosha.or.jp)

                              

                             取材/谷口明美  撮影/松本和久